台湾について

みなさんは、TSMCという企業について聞いたことがあるでしょうか?

最近ではよく新聞紙上でも出てくるようになってきています。台湾の半導体ファウンドリーで世界最大手として君臨する。

日本でも熊本に工場建設が決まった。

台湾に生産拠点を持ち中国の南京と上海にも中国向け生産拠点を持つ。

米国にも最先端ピッチの工場を建設することが決まった。

米国としては、半導体の開発を伴わない受託生産の圧倒的なシェアを持つTSMCを米国国内に招き入れ供給体制の安全保障政策を取りたい意向がある。

日本も、かつては半導体の一大先進国であり、私自身も半導体を販売していたし、最先端技術はCPUを除き日本が優位だと認識していた。

しかし、米国にとって日本は経済摩擦であった為恣意的に衰退させられた。それはレーガンが大統領時代、中曽根に圧力をかけ中曽根がレーガンに飼い慣らされた出来事であった。あの天皇を祖師とする優秀な大和民族を誇りとした中曽根がまさに日本を売り飛ばしたともいえる出来事だと記憶している。

再起を図るべく、また、中国との経済対立を主要な理由として安全保障の観点から半導体の確保が急務である事からTSMCの日本生産や米国生産シフトを打ち出した。

まさに、米国下院議長を台湾に送り込むのも台湾を中国へ帰属させないのも台湾の地政学的理由と半導体確保の観点からも米中対立を象徴する出来事であった。

 

が、しかし私たちがよく見ておかなければならないのは、TVで語られる米中対立軸のお話しだけではない。

米中対立軸に日本はどう関わって来ているかだ。

申し上げるまでも無く岸田首相は、中国に対する軍事的対立の行動として莫大な軍拡路線を取っている。

米国の軍事力の一部を自ら肩代わりする方針を昨年末性急に閣議決定しバイデンに犬の如く頭を撫ぜてもらいに出かけた。国内での議論無しに!また、憲法違反である敵基地攻撃能力の保持すら勝手に決めた。

 

しかし、私たちは気づいているだろうか?

台湾は、中国に敵対し米国や日本に全面的に依存しているだろうか?

蔡総裁は、確かに米国寄りであり日本とも軍事的協力関係を表明した。しかし、台湾の野党党首は中国 習近平を同時期に訪問し友好関係を演出している。

実は、台湾では米国寄りであるだけでなく親中国派である野党側にも国内は二分され蔡総裁は意識せざるを得ない状況にある。

岸田首相がとっている中国を念頭において軍拡を進めるのは台湾全国民の意志では無く、ただ米国の尻馬に乗って事を荒立てているという事だ。

TSMCを再び見てみよう。実は、TSMCには先に示しているように南京や上海にも生産拠点を置き世界有数の市場である中国を顧客としており、今のところ南京の工場を撤退する予定はない!

私たち日本の市民が、台湾有事と言う時。岸田首相が進める軍拡は台湾の市民を救済するが如く自衛隊が動くと思ってはいないだろか?

TSMCにとって中国は、米国に並ぶ大切なお客様である事に気付くべきだ。また、台湾の市民が全員米国寄りであるわけではないことも知っておかなければいけない。