サンデーモーニング

今日1月15日のサンデーモーニングの出演者のコメントは、いつにも増して心に響いた。

米国バイデン大統領を岸田首相が訪問し、日本の防衛力強化や防衛費の大幅な増加の報告をし歓待される事を願っていた。バイデン米国大統領は、歓待したかに見えた。が、防衛費の増額や敵地攻撃能力の保持を米国は評価するものの、異例とも言える共同記者会見や声明発表もなく終わった。

岸田首相は、バイデン米国大統領に強い支持を得たと自信を見せた会見であったが、バイデン米国大統領は、その後の政治的予定も無いにもかかわらずホワイトハウスを早々に発ち地元に帰郷した。バイデン米国大統領は、機密文書の案件も追求される恐れがあり共同記者会見を開きにくい状況があったのだろうが、つれない対応であった。

 最大限の手土産を無理矢理つくり鼻高々にバイデン大統領を訪問した岸田首相だったが、米国にとってはありがたい土産ではあるが、そこまで従順で従う犬になる日本の首相に重きを置く様子は見受けられず、わずか2時間余りの首相訪問をようやく米国側に調整してもらうにとどまったという状況であった。

鼻高々に単独記者会見を開く岸田首相は、いつもの 自由で開かれたインド太平洋地域 の文脈を安倍から引き継ぎ、外交交渉の最重要事項として米国との軍事同盟を強化することを強調し成果とした。

しかし、米国にとって防衛費の大幅な増加は、安倍がトランプから押しつけられた武器の爆買いの約束により多年度購入の原資をようやく確保したという事と、更にまたトマホークなど買い増すというありがたい土産と見えている。また、防衛三文書の敵地攻撃能力の保持や第一列島線上のミサイル基地増設は、米軍の負担軽減肩代わりとして申し出してくるありがたい忠犬となっている。

 岸田首相の記者会見で鼻高々に話した 外交 とは、この事であり、決して本当の意味での平和希求や解決策では全くない。

中国の台湾への軍事的圧力は、なぜこんなにも高まってきたのか?米国第三位の権限を持つ下院議長がわざわざ台湾訪問をし更に軍事的緊張を高めて日本もそれを支持する。これほど日本の安全保障に危険な状況は無いのではないか?外交交渉を中国や北朝鮮やロシアと行ってきたのか?本当に平和を希求してきたか!経済的にも結びつきの強い中国やロシアに真っ向から軍事的対立を鮮明にして米国に従順になる日本が安全であるのか?

サンデーモーニングの出演者がコメントしていた。軍事的圧力で中国に戦争を思いとどまらせたとして経済的にも結びつきの強い中国とどう経済的に付き合うつもりなのか?グローバル経済の中で生きている現在の日本が今後どう生きていけるのか?全く道筋は見えていないーと。

そしてこの日本の未来の道筋を決める大切な問題を勝手に大転換し、国民に問わず代表であるはずの国会で何ら議論もせずに決めている。民主主義の根幹に関わる大問題だし、法の下の秩序と言いながら自分は、全くそれを無視しているーと。

 

私はその通りだと思う。

また、予算も国会で議論すらしていないのにも関わらず5年先まで決めている。全く軍事独裁者の様相を呈している。

また、他方で新しい資本主義とお題目を掲げて首相になった。その意味がわからないと言われたが、新自由主義からの脱却であり格差の是正が謳い文句ではなかったか?

逆累進性の強い消費税のインボイス方式を実施しようとしている。

社会保障費の拡大が消費税の増税理由ではなかったか?しかし、憲法上の理念でもある応能負担原則にも抵触する逆累進性の高い消費税を強化するとはナンセンスとしか言いようが無い。

自民党高市早苗は、消費税法社会保障費に供するという文言を盾に、消費税は社会保障費と少子高齢化の対策に当てられていると答弁した。しかし、消費税法にどう書こうとも消費税は普通税の為、使途は限定できないので、それは間違いとしか言いようがない。

浦野広明税理士、立正大学法制研究所特別研究員が明確にされているようにインボイス制度により消費税の逆累進性を補完される方策を取りながら、社会保障費の削減を毎年2200億円はかっている。日本はもともと社会保障費の割合が低く3割強しか無いが、欧米諸国は5割を超えている。更なる格差拡大を図り続ける日本。これが新しい資本主義で格差是正?まったくの噴飯ものだ。消費税は、食品には課税されない英米国と違い日本は8または10%課税される事も弱者への格差拡大の要因となっている。格差是正による税収確保を図かれば社会保障費の増額に十分確保対応できる。

また、先に書いた軍事費の増加は更に私たちの税金として上乗せされようとしている。

こんな悪政を改めずに私たちの未来はないと思えて仕方ない。

軍事費の増加が、更に自民党の政治資金となって還流している事は、またの機会に明らかにしたい。