昨年対比②

資本主義社会の法則として、利益低減の法則というのがあります。

同じ事業を毎年ずっと続けていくと段々と利益が下がっていくという一般法則で、市場環境により適用できない事もあります。

儲かる事業を起業して売り上げを一定程度続けていくとします。新しい事業で有れば、その事業に市場価値があれば利益確保ができる事になります。しかし、同じ事業を毎年継続すると市場ではその事業に参入する競合資本が現れ競争状態となります。より市場占有率を上げ利益確保を目指す競合が出現するため経費の削減が図られ競争から価格低下が進み市場は拡大していきます。同じ事業を同じ事業規模で再生産をすると市場の拡大による価格低下から利益低減していくという状態となります。そしてまた経費削減して利益確保を図る努力を求められます。

つまり、その事業を始めた企業 資本家は利益をより獲得するため拡大再生産を目指す事になります。また利益をより拡大するため経費削減が図られます。当然、技術革新が行われて当然原価低減が図られ市場における価格低下による市場の拡大と供給拡大が図られます。しかし、儲かる事業であれば利益確保を目的とした市場への資本投下による参入が相次ぎ過剰になってくると価格低下 利益低下が起きます。拡大再生産しなければ必然的に利益低減していきます。

 

私たちは、いつも技術革新と経費削減に取り組むことになります。そして、新たに参入してくる資本と競合し拡大再生産を目指す争いに巻き込まれます。

常に拡大再生産=昨年対比でアップを目指すしかなくなる仕組みに取り込まれています。