松老白雲多

松老いて白雲多し

 

母がよく茶室入り口の通り道の飾り棚に飾っていました。今メルカリに出品しています。

やや小ぶりな お竺で30×130cm位のお竺です。 「老松白雲多」の意味ですが、
松は周りの事由に左右されず 白雲 雲は純真無垢を示すことから 老松を人に例え 細かな周りの事象に心揺るがすことなく穏やかに生き 純真無垢に生きている穏やかで清い生き方や姿をそこに見出すこと  ととらえることが出来ます。
 母は このお竺を入口からお稽古の水屋に向かう廊下にある小さな飾り間によく掛けていました。 強く指示することなく 茶事にかかわるお弟子さんや客人に
ここを訪ねるときには ふとこのお竺に記された「松老白雲多」という言葉と松の書に  自分も生活の中では心揺らぐものの おいまつのように ゆらぎなく
白雲のように無垢な気持ちになって茶事に向かってみては?と投げかけていたのだと思います。書は「翠人」という不明な方の書ですが、こんなさりげない書がいつも入る入口横の通路にあることを気づくお弟子さんであることを求めたのかもしれません。  もちろん これに気付き こころされた優秀なお弟子さんに母は恵まれていました。4番目の写真を入れ替えました ここによくこのお竺を掛けていました。