竹本和義さんの友人

竹本和義さんの投稿文を読んだ。竹本さんは、九条の会の会員さんで、78歳になるおじさまです。

彼の友人から電話があり、今年2月に自民党麻生太郎が発言した『原発は危ないというが死亡事故はゼロだ。原爆と原発を一緒にして騒いでいる新聞もある』と発言して物議を醸した。あの発言に怒り心頭だという。

 

その友人は、東京電力のまさに福島原発の建設に関わってきた東京工業大学卒の技術者であり、定年退職後ではあったが、事故後 自発的に3号機の使用済み核燃料の搬出の工程作業に携わられてきたそうだ。

『俺は一生十字架を背負って生きていくつもりだ』が、口癖だったそうだ。

 

生涯の仕事として原発に関わってこられた技術者が、自分の関わってきた原発が大事故を起こし責務を感じ自らの健康的なリスクを負ってでもやるしか無いとお考えになったからだと思う。

原発事故による低線量の放射線でも長期間浴びれば、白血病や癌になりやすく免疫低下もある。

10数万人の移住を余儀なくされ2000人以上の関連死をも含む犠牲を出しながら原爆と原発は違うから安全だとでも言いたいのだろうか?と。

 

原発の抱えるリスクと課題を直視する必要性をこの投稿は訴えておられた。

にも関わらず現在の岸田内閣は、こんな見識の発言をする麻生太郎副総裁に対する反省なくグリーンDXと銘打って原発の稼働促進を図ろうとしている。

既に発電コストは再生可能エネルギー原発を下回ることはわかってきており、莫大なリスクを私たちが背負っていかなければならず、次世代のみならず後世に何代にも渡り負担をかけ続ける原発への回帰はあり得ない選択ではないか?

国会で議論にならない屁理屈しか話さない現在の岸田内閣は狂気の沙汰でしか無いと思う。

即刻退場して頂きたい。

Change.org会員になりました。

たびたびChange.orgへの署名に参加し、わずかながらでも自分の意思表示をしたいと思って来ました。

Change.org日本のカントリーディレクターの武村さんからのメッセージを何回か読んでいて、月500円ですが、会費を払って参加させて頂く事にしました。

もちろん会員にならなくても署名だけしていく事も可能ですし、参加意思表示することもできます。

しかし、岸田首相が、いつも話す[民主主義]と[権威主義]の対立軸に『法の支配による世界秩序‥』という話に強い拒否感を感じて来ました。

本当に私たちの日本は、民主主義?あの岸田首相が国会での議論もなく国民に訴えかけ議論することもなく戦争する国への道を中曽根、小泉、安倍とひた走ってきたのは、民主主義とはまったく違うものであり私たちが求めているものでは無いと思うのです。

このあまりにも民主主義と掛け離れた実情に、誰かの署名活動に参加するだけではダメだと感じました。

Change.orgの日本が武村さんたち3名でスタートした時に、私がTVでChange.orgの活動を知った事やChange.orgの署名活動をドイツでパイプオルガン奏者として活躍されている方から紹介されたのがきっかけでした。

再び今、マイケル・サンデルが白熱教室でメッセージを発信していますが、民主主義が危機に陥っていると思います。いつも市民が意識を持って参加すること無しに民主主義は成り立たないと伝えています。

本当にわずかな一歩ですが、カントリーディレクターの武村さんたちとたくさんの日本会員の方々と、歩みを進めて行きたいと思います。


 

 

徳岡さんこんにちは。先週土曜日にお送りしたChange.org会員に関するメールはお読みいただけましたでしょうか。まだお読みいただいていない場合、下記に再送させていただきますので、ご検討いただけると幸いです。「今は少し余裕がある」その間だけで構いません。徳岡さんも、Change.orgの命を繋ぐ一員になっていいただけませんか?

*以下再送* 

 

徳岡さん、こんにちは。

Change.org日本語版カントリー・ディレクターの武村若葉です。

このメールを受け取っている皆さんの中で、「幼い頃から社会活動に関心があり、日常で感じる違和感に対して、確実にアクションを起こしてきた」と自信を持って言える方はどのくらいいらっしゃるでしょうか。

少なくともこれを書いている私はそうではありませんでした。

全国でインフラが整い、目に見える飢餓や爆撃の恐怖に怯えることはない。出る杭は打たれる文化が根強く残り、政治について話すことに対するタブー視もまだまだ強い...

そんな日本では、社会問題や政治を自分ごととして捉えることなく日々を過ごしていた経験がある人が大半、と言っても過言ではないかもしれません。

ではなぜ今、徳岡さんや私は、Change.orgで立ち上がる数多くの署名に賛同し、アクションを起こし続けているのでしょうか。

 

「会社を辞めて小規模事業者になったことをきっかけに、せっかく叶えた夢を諦めざるを得ない税制や貿易のルールを知った」

「たまたま友達になった人がLGBTQの当事者だったことで、性的マイノリティの人権について考えるようになった」

「出産をきっかけに、女性が本当の意味で自由に働ける社会の実現にはまだまだ遠い道のりだと痛感した」...

 

こんな風に、一見平和で住みやすい日本の中でも、誰かが決めたルールや仕組みによって生きづらさを感じている人たちがいることを知り、もう見過ごせないと感じた瞬間が、徳岡さんにもあったからではないでしょうか。

実は、徳岡さん、あなたはChange.org日本語版の388万人のユーザーのうち、最も多くの署名に賛同している上位3%の一人なのです。

きっとこの「3%の人たち」は、全員生まれながらにして社会問題に声をあげることが当たり前だった「百戦錬磨の活動家集団」ではありません。

この「3%の人たち」に共通していること、それは、それぞれに痛みを抱えながらも、それでも市民の力で社会を変えることができると信じ、希望を捨てずにいる人たちであるということです。

Change.orgのスタッフも徳岡さん同様、なかったことにされていた声を響かせるために、サポートの提供に本気で励んでいます。

そんな徳岡さんに、一つお願いがあります。

これからは、Change.orgの12名のスタッフと同じ気持ちでつながる仲間として、運営そのものを支える役割も担っていただけないでしょうか。

誰もが無料でアクセスできるサイトを維持し、特定の団体から経済援助や広告費を受けず、独立したプラットフォームを保ち、声をあげた人にサポートを提供するためには、どうしても多くのコストがかかってしまいます。

徳岡さんからの毎月500円、1日あたり16円のご支援が、サイトを維持するための大きな力になります。

退会はいつでも可能です。「今は少し余裕がある」その間だけで構いません。

声をあげる人たちが集う場所を守るために、Change.orgの会員になっていただけませんか?

 
Change.orgを支援する

 

お読みくださり、ありがとうございました。

Change.org Japan カントリー・ディレクター

武村若葉

三人姉妹(鳥の劇場)

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先日のおやすみに、鳥取市鹿野にある鳥の劇場の演劇『三人姉妹』を観てきました。

『三人姉妹』は、ロシアのチェーホフの作品で、みなさんもチェーホフは耳にしたことがあるかと思います。

私も、チェーホフは聞き覚えがあるものの初めて観る事となりました。

場面は、19世紀末の帝政ロシアからヨーロッパの近代市民社会へ移行への過渡期の貴族階級の三姉妹の住む地方都市の家となっています。

社会は、農奴に支えられた帝政ロシア専制体制から、帝国主義産業革命の嵐に巻き込まれ自由と資本主義社会への移行を余儀なくされた大変革を迎えています。職業軍人や貴族がその地位を失い、新興階級としての資本家が台頭してきます。

近代市民社会が形成されていく事で、自由や平等の価値観が求められ支配や貴族らの持つ社会福祉的要素は失われていきます。自由平等の傍ら自己中心的思考や自己実現を労働からいかに得て行くかという命題に困惑する市民社会がそこにはあったようです。

チェーホフは、貴族階級である三人姉妹がこの変革の嵐に翻弄される姿を描いていますが、実は私たち現代に生きる市民社会にも資本主義の弊害である格差や存在の不安や自己実現の困難性などを浮かび上がらせることとなり、いまだにたくさん上演されているようです。

が、実は上演前に演出の中島さんがプレトークチェーホフは難しい作品である事や鳥の劇場として上演するにあたり、もちろんオリジナリティが無ければならないことを話されます。で、実際の舞台はなんと!現代の高速バスのターミナルの待合室なのです。

全国的雪の中、バスは全便運休。閉塞感ややるせ無い感覚の中、そこにいた客がチェーホフを読み始めます。そしてなぜかお話は進んでいきます。

途中まで まったく理解できないお話しが進み、帰宅後にチェーホフを読み直ししなきゃ!と来たことを後悔する気持ちにもなりました。

が、お話しが進み終幕前に観劇した私たちが、現代においても混沌とした社会で舞台上の人と同じ困難と向き合っている事に気づかされます。

終幕前にその仕掛けにハッとする舞台でした。

高速バスのバスターミナルが舞台となっている意味がわかってきます。

 

上演後、アフタートークで、観劇した私たちと演出の中島さんが、やりとりするわけですが、先に質問した大学生の演劇部の学生さんたちは、二回目を観に来た。演出の意味を考える上で時代背景や意図を二回目でわかってきたと話しています。

チェーホフが用いた、主人公を中心に進むのとは対照的な群像劇という手法も一見最初わかりにくいかもしれませんが、沢山の織り込まれた仕掛けが終幕前に繋がって溢れ出す感覚は、中島さんの今を生きる私たちの苦悩を浮かび上がらせるオリジナリティ溢れる演出と共に感動のエンディングとなります。

ロシアのウクライナ侵攻と相まって、私たちがこの時代をどう生きるのか?が問われていると感じました。

劇中では、三人姉妹のセリフにこんなセリフが出てきます。

 それでも私たちはこの時代を生きていくんだよね。何年も経って、私たちが生きた時代を後の人達はどう思うんだろうねぇ‥

みなさんも、鳥の劇場の珍しいロング公演となっている『三人姉妹』を観に行かれてはいかがでしょうか?合わせて鹿野温泉の♨️とお蕎麦も美味しくどうぞ!

 

99の風船

みなさんも ロックバルーンは99

という歌をお聴きになった事があると思います。

東西ドイツに分断されていた頃、

西ドイツでロックコンサートで風船を飛ばしていたのを見たバンドメンバーが、壁を超えて東ドイツに行ったらどうなるんだろうと思って書いた詩を歌っているそうです。

今の米中対立の最中、気球を撃ち落とす話が出ていますが、まさしくこの歌の様に馬鹿げた話しだと思います。今朝の朝日新聞天声人語で紹介されていました。

以下、探してたあの曲 というサイトからの引用です。

99 Luftballons/Nena 解説
「99 Luftballons」はドイツのロックバンド、Nena (ネーナ)が1983年に発表した楽曲です。

ちなみにジュディマリYUKIちゃんがThe B-52’sのケイト・ピアソンと組んだバンドはNiNa (ニナ)です。

ドイツ語のポップソングが全米2位を筆頭に世界で大ヒットしたのは珍しい例だそうです。

なかなかの反戦歌で、金儲けのための戦争を非難してます。それを99個の風船を巡る面白いストーリーに仕上げてます。かなり凝ってる歌詞なので注目していただけると嬉しいです。

私は高校時代、CD屋で軽快なポップナンバーが流れていたので、和田勉さんそっくりの店員に曲名を聞いたらこの曲だった思い出があります。

 

99 Luftballons/Nena 歌詞和訳と意味
[Strophe 1]
Hast du etwas Zeit für mich?
私の歌を聞く時間はある?
Dann singe ich ein Lied für dich
君に1曲歌ってあげる
Von 99 Luftballons
99個の風船の歌
Auf ihrem Weg zum Horizont
地平線に向かってる
Denkst du vielleicht grad an mich?
私の歌を聞く時間はある?
Dann singe ich ein Lied für dich
君に1曲歌ってあげる
Von 99 Luftballons
99個の風船の歌
Und, dass sowas von sowas kommt
こういうのはこういうのから生まれる
[Strophe 2]
99 Luftballons
99個の風船
Auf ihrem Weg zum Horizont
地平線に向かってる
Hielt man für Ufos aus dem All
宇宙から来たUFOだと思われたらしい
Darum schickte ein General
将軍が命令して
‘ne Fliegerstaffel hinterher
戦闘機を派遣した
Alarm zu geben, wenn’s so wär
UFOだったら警報を鳴らすため
Dabei war’n dort am Horizont
地平線にあったのは
Nur 99 Luftballons
99個の風船だった
[Strophe 3]
99 Düsenflieger
99機の戦闘機
Jeder war ein großer Krieger
それぞれに偉大な兵士が搭乗してる
Hielten sich für Captain Kirk
自身をキャプテン・カークと思い込んでるのか
Es gab ein großes Feuerwerk
大量の花火を打ち上げた
Die Nachbarn haben nichts gerafft
もちろん隣国は意味不明
Und fühlten sich gleich angemacht
当然、挑発と受け取って
Dabei schoss man am Horizont
地平線に撃ち返した
Auf 99 Luftballons
99個の風船に向かって
[Strophe 4]
99 Kriegsminister
99人の国防大
Streichholz und Benzinkanister
99本のマッチと99個のガソリン缶
Hielten sich für schlaue Leute
自分たちが優秀であると思い込んでる
Witterten schon fette Beute
カネの匂いを嗅ぎつけ
Riefen, „Krieg!“, und wollten Macht
“戦争だ”と叫び、権力を求めた
Mann, wer hätte das gedacht?
こんな愚かなことを誰が考えたんだろう?
Dass es einmal so weit kommt
大事件になってしまった
Wegen 99 Luftballons
99個の風船のせいで
[Bridge]
Wegen 99 Luftballons
99個の風船のせいで
99 Luftballons
99個の風船
[Outro]
99 Jahre Krieg
99年に及んだ戦争
Ließen keinen Platz für Sieger
もはや勝者にも土地が残されてない
Kriegsminister gibt’s nicht mehr
防大臣もいない
Und auch keine Düsenflieger
戦闘機もない
Heute zieh’ ich meine Runden
周りを見ても
Seh’ die Welt in Trümmern liegen
廃墟と化した世界だけ
Hab’ ‘n Luftballon gefunden
私は風船を見つけた
Denk’ an dich und lass’ ihn fliegen
君を想いながら飛ばしてあげる
曲名
99 Luftballons
(邦題:ロックバルーンは99)
アーティスト名
Nena
(ネーナ)

資源エネルギー高騰

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資源エネルギー高騰による私たちの生活は厳しさを増している。政府は、禁じ手である資源エネルギー卸売り元に対する補助金を注ぎ込み生活費の抑制を図っていると得意げだ。しかし、ガソリン価格の高騰は税金投入も焼石に水の状態であり、電気代はみなさんも経験されている通り二倍以上となっている。

液化天然ガスの価格は、ロシア産の入手を止めるなどロシアのウクライナ侵略による制裁の影響を受けて高騰している。

と、わたし達は思っている。そして、化石燃料に頼らざるを得ないから政府のエネルギー卸売り元への税金投入はありがたいと感じていたりする。

本当にそうだろうか?

添付の今日2月4日の朝日新聞の記事を参照いただきたい。地球温暖化の問題を考えた場合。再生可能エネルギーへの注力をせずに化石燃料への税金投入が正しいのか?蓄電技術開発への支援が最重要ではないか?ましてや添付の記事の通り、商社が化石燃料の高騰により利益を押し上げ三菱商事などは過去最高をたたき出している。

こんなバカな話はない!私たち市民が光熱費の倍増に苦しみ、禁じ手の卸売り元への税金投入を湯水のごとく行い財政は世界でも有数の危機的状況。なのに大手商社は過去最高の利益を上げている。

こんなバカな政府や岸田首相の政策に腹が立って仕方ない!黙っていてはいけないと思う。怒りのメッセージをあげるべきだと思う。

SDGsは、万能か?

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斎藤幸平さんの講演会を聞きに1月28日岡山県真庭市まで行って来ました。

斎藤幸平さんは、45万部を超えるベストセラーを記録した『人新世の資本論』の著者であり、今は東大大学院の准教授である経済思想史等の研究者です。

マスコミでもよく取り上げられ、対談等でも活動されている為、みなさんもご存知かと思います。

皆生温泉の海岸を歩いたり走ったりする中で、海辺に打ち上げられているプラスチックゴミや松林に投げ込まれているゴミを見て、ゴミ拾いを始めた私が、海洋汚染の問題から磯焼けの事や環境問題に意識が向いていったのはすでに書き記した通りです。

ゴミ拾いをする中で、私の姿を見ることで同じ様にゴミ拾いをされ始めた方々もあり何かが動き始めたと思います。しかし、際限なく打ち上げられるゴミや投げ込まれるゴミに、この先の私たちが住む環境が取り返しのつかない悪化に向かっているという不安と絶望感に襲われています。

海岸線沿いの道沿いの松林には、これらのゴミが散乱しその上に吹上られた砂や土が重なりゴミを取り込みます。まさしく、地層学的な『人新世』という概念でこの地層を後に見たとき、ゴミまみれの地層が発見されるのだと思います。

人間の愚かな行動により、美しい環境を持ち多様な生物が生きていた地球が破壊され、汚染された死の星となってしまった地球が見つかるのだと思います。地球温暖化の限界点であるターニングポイントの2030年が目前に迫る中、いまだに危機感溢れる行動を起こせない私たち。ただし、グレタ-トゥーンベリさんをはじめとした若い世代の人達の中にはSDG sに取り組んだり誠心誠意取り組んでいる姿を見る様になりました。

そんな中、SDG sは万能か?と挑発的な投げかけをし[SDG sはアヘンだ!]と斎藤幸平さんは投げかけています。

私のゴミ拾いも含めて、最近ではSDG sに対する取り組みはあちこちで取り組まれるようになり理解も進み始めたかと思います。が、斎藤さんは現在のSDG sの取り組みだけではダメだと喝破しています。

例えばマクドナルド。ハンバーガーを包む紙が森林破壊の原因となる紙でなく再生紙とかプラスチックストローの廃止やビニール袋の廃止!今すぐに取り組める事を取り組んだ活動が知られています。それはとても良いことで、賞賛に値することだと思います。しかし、大量生産大量消費を促しフードロスや牛肉に偏り飼料を大量に必要とすることからco2の大量排出の問題などの側面があります。

しかし、斎藤さんは、基本的にこの取り組みでマクドナルドのハンバーガー食べてれば解決できるレベルの問題では無いのだと話します。私たちの生きるこの社会は資本主義の考え方で物事が動いています。第一に利潤最大化を追求することが社会全体に隅々まで求められ、商品化され私たちの生活環境を支えている地球環境すら商品化し利益を得ようとすることが活動の最大の目的となる様求められる社会です。

この資本主義の考え方を変えること無しにSDG sを取り組んだから大丈夫だ!とはならないと熱く語っています。

環境問題だけでなく、格差の問題。貧困、グローバル化による全世界的開発から生み出されたコロナ感染も含め資本主義が生み出す不可避な問題が私たちの生活に大きなダメージを与えてきています。そしてそれが今破滅の道である事が見えてきています。しかしながら、商業主義的にSDG sに取り組んでいれば大丈夫かのような錯覚を与え更なる利潤追求の手段にしている事に斎藤さんは警鐘を鳴らしていました。

真庭市は、岡山県北部で鳥取県境の山間地です。

この山深い町で斎藤幸平氏の講演会を聞くとは思いませんでした。冒頭の市長の挨拶で、最後に話された言葉が印象的でした。いろんな意見があると思うが、斎藤さんの話しを聞いて私たちが意見を活発に交わしていく事が大切だと。

また、最後の質疑の中で、市議さんの発言もこの会を象徴する発言でした。内容は、テクノロジーでこれらの問題が解決できるのではないか?という意見があるがどう思うか?また、私たちの意志決定をAIに任せれば最適解を得られるのではないか?というものでした。市議さんの話には、私たち市民一人一人が今の資本主義が洗脳してきた利潤追求最大化を最大の社会目的とするパラダイムからの脱却という観点が抜け落ち、逆に資本主義の延命を図る観点での検討はどうか?という質問であったため、斎藤さんは技術的解決策を目指すという事だけになる立場を完全に批判すべきだと話していました。市議さんの質問が、まさに資本主義的考え方に取り込まれない!という警鐘を鳴らしている斎藤幸平さんの趣旨を引き出す質問となっていました。

また、近隣の町から来られた方から[斎藤幸平さんの様な人が政治家になれば良い]が、マルクスを勉強してきた人間としてはそう思うと"意見"されていました。まさしく市長が、いろいろな意見を交わし私たちが議論していく大切さを求めた冒頭の挨拶の最後の趣旨を改めて[主義主張にこだわる事なく私たち一人一人が主体的に取り組み議論しながら進めていく民主主義的考え方のプロセス]を大切にしなくてはならないと参加した一人一人に印象づける"質問"となりました。

真庭市は、市民大学講座として年に一度こうして講師を招き講座を開催しているそうです。市長や市民の皆さんの意識の高さに脱帽したのと同時に良き機会を与えてくださったことに感謝の気持ちでいっぱいになりました。

 

 

 

サンデーモーニング

今日1月15日のサンデーモーニングの出演者のコメントは、いつにも増して心に響いた。

米国バイデン大統領を岸田首相が訪問し、日本の防衛力強化や防衛費の大幅な増加の報告をし歓待される事を願っていた。バイデン米国大統領は、歓待したかに見えた。が、防衛費の増額や敵地攻撃能力の保持を米国は評価するものの、異例とも言える共同記者会見や声明発表もなく終わった。

岸田首相は、バイデン米国大統領に強い支持を得たと自信を見せた会見であったが、バイデン米国大統領は、その後の政治的予定も無いにもかかわらずホワイトハウスを早々に発ち地元に帰郷した。バイデン米国大統領は、機密文書の案件も追求される恐れがあり共同記者会見を開きにくい状況があったのだろうが、つれない対応であった。

 最大限の手土産を無理矢理つくり鼻高々にバイデン大統領を訪問した岸田首相だったが、米国にとってはありがたい土産ではあるが、そこまで従順で従う犬になる日本の首相に重きを置く様子は見受けられず、わずか2時間余りの首相訪問をようやく米国側に調整してもらうにとどまったという状況であった。

鼻高々に単独記者会見を開く岸田首相は、いつもの 自由で開かれたインド太平洋地域 の文脈を安倍から引き継ぎ、外交交渉の最重要事項として米国との軍事同盟を強化することを強調し成果とした。

しかし、米国にとって防衛費の大幅な増加は、安倍がトランプから押しつけられた武器の爆買いの約束により多年度購入の原資をようやく確保したという事と、更にまたトマホークなど買い増すというありがたい土産と見えている。また、防衛三文書の敵地攻撃能力の保持や第一列島線上のミサイル基地増設は、米軍の負担軽減肩代わりとして申し出してくるありがたい忠犬となっている。

 岸田首相の記者会見で鼻高々に話した 外交 とは、この事であり、決して本当の意味での平和希求や解決策では全くない。

中国の台湾への軍事的圧力は、なぜこんなにも高まってきたのか?米国第三位の権限を持つ下院議長がわざわざ台湾訪問をし更に軍事的緊張を高めて日本もそれを支持する。これほど日本の安全保障に危険な状況は無いのではないか?外交交渉を中国や北朝鮮やロシアと行ってきたのか?本当に平和を希求してきたか!経済的にも結びつきの強い中国やロシアに真っ向から軍事的対立を鮮明にして米国に従順になる日本が安全であるのか?

サンデーモーニングの出演者がコメントしていた。軍事的圧力で中国に戦争を思いとどまらせたとして経済的にも結びつきの強い中国とどう経済的に付き合うつもりなのか?グローバル経済の中で生きている現在の日本が今後どう生きていけるのか?全く道筋は見えていないーと。

そしてこの日本の未来の道筋を決める大切な問題を勝手に大転換し、国民に問わず代表であるはずの国会で何ら議論もせずに決めている。民主主義の根幹に関わる大問題だし、法の下の秩序と言いながら自分は、全くそれを無視しているーと。

 

私はその通りだと思う。

また、予算も国会で議論すらしていないのにも関わらず5年先まで決めている。全く軍事独裁者の様相を呈している。

また、他方で新しい資本主義とお題目を掲げて首相になった。その意味がわからないと言われたが、新自由主義からの脱却であり格差の是正が謳い文句ではなかったか?

逆累進性の強い消費税のインボイス方式を実施しようとしている。

社会保障費の拡大が消費税の増税理由ではなかったか?しかし、憲法上の理念でもある応能負担原則にも抵触する逆累進性の高い消費税を強化するとはナンセンスとしか言いようが無い。

自民党高市早苗は、消費税法社会保障費に供するという文言を盾に、消費税は社会保障費と少子高齢化の対策に当てられていると答弁した。しかし、消費税法にどう書こうとも消費税は普通税の為、使途は限定できないので、それは間違いとしか言いようがない。

浦野広明税理士、立正大学法制研究所特別研究員が明確にされているようにインボイス制度により消費税の逆累進性を補完される方策を取りながら、社会保障費の削減を毎年2200億円はかっている。日本はもともと社会保障費の割合が低く3割強しか無いが、欧米諸国は5割を超えている。更なる格差拡大を図り続ける日本。これが新しい資本主義で格差是正?まったくの噴飯ものだ。消費税は、食品には課税されない英米国と違い日本は8または10%課税される事も弱者への格差拡大の要因となっている。格差是正による税収確保を図かれば社会保障費の増額に十分確保対応できる。

また、先に書いた軍事費の増加は更に私たちの税金として上乗せされようとしている。

こんな悪政を改めずに私たちの未来はないと思えて仕方ない。

軍事費の増加が、更に自民党の政治資金となって還流している事は、またの機会に明らかにしたい。